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Jリーグクラブの仕事 (運営担当編)

サッカー

Jリーグクラブの中にはどのような仕事があるでしょうか?
その中で今回は”運営”の仕事をご紹介したいと思います。
サッカー業界で働くにあたり、どんな仕事か把握した方にはお勧めの内容かと思いますので、しばしお付き合いください。まずは全体感を把握したい方は、以下URLから記事をご覧ください。

”運営”の仕事とは

まず、”運営”とは何ぞやを説明します。運営は主に試合運営を統括するお仕事です。
Jリーグクラブには、各チームのHOMEゲームが行われるスタジアムがあります。
ここで試合を開催する際に、HOMEのクラブが試合運営をします。そこで指揮を執り、全体を統括する仕事が運営のお仕事なのです。

試合運営の事前準備は多岐にわたります。その中で主に運営業務がタフに仕事する内容としては、各所と連携をとることです。試合開始日にスムーズに関係各位と連携し、試合運営をするために、事前準備の段階で、計画力と、推進力、コミュニケーション力が求められます。
詳細な業務内容は以下の通りになります。

Jリーグとの連携

試合運営の事前準備は多岐にわたります。その中で主に運営の業務でタフな仕事内容としては、各所と連携です。試合開始日にスムーズに関係各位と連携し、試合運営をすることが求められるので、入念な事前の連携確認が必要です。

特にJリーグとの連携は最優先に行います。現在はコロナウィルスの影響で、常日頃Jリーグとクラブで連携をとり、スタジアム入場者数の動員管理、感染拡大防止対策等、Jリーグ全体としての方針を各クラブに落とし込み、運営がHOMEゲームの際にそれを実行していくことになります。

その他にも、試合記録の報告や入場者数の共有など、Jリーグとクラブは毎日のように連携を取り合っています。

試合運営関係者との連携

試合運営をするにあたり、クラブのスタッフだけでは到底足りません。ホームゲームを開催するにあたっての必要人数は、J1クラスで300名~500名ほどの関係者が試合運営に携わります。主に試合運営を支える方々は以下のような方々です。(J1規模で概算)

・フロントスタッフ(30名~80名前後)
⇒各ブースの責任者、各スタンドのエリア責任者、お客様対応等

・警備スタッフ(100名前後)
⇒テントの設置、座席のローピング、入場時のチケットもぎり、来場者へのご案内、試合中の警備等

・ボランティアスタッフ(100名~200名前後)
⇒座席案内、ブースでの接客、掃除、あと片付け等

・試合演出スタッフ(10名~20名前後)
⇒試合会場でのナレーション、音源、演出等

このような関係者と試合前に全体MTGを開催し、当日のイベントや、重要事項を共有し、共通認識を持ちながら、試合運営前に事前準備をしていきます。

強化部・選手との連携

強化部と選手の連携は常に行っています。
例えば、選手の試合出場が100試合、200試合となった際の、セレモニーや、その他スタジアムイベントの際の協力依頼等は強化部と選手に協力依頼を出しています。運営は現場周りに近い存在で、選手、強化部とコミュニケーションをとり、信頼感を深めていく必要があるので、センシティブなポジションでもあります。

フロントスタッフとの連携

フロントスタッフとの連携は試合運営をするうえで最も重要です。外部からのイベントや催しは、基本営業、社会連携、グッズ担当等から持ち込まれます。ブースの設置位置や、当日配布する取り引き先のノベルティ、取引先のチケット引換ブースの場所など、試合ごとに変更になるため、常に情報を共有する必要があります。また、フロントスタッフは試合運営において、クラブの正規のスタッフであることから、全てを網羅する必要があります。よって、一人でも違う認識のスタッフがいれば、クレームに繋がりかねません。試合運営の核となるスタッフたちに、正確にその情報を共有することが必要です。

サポーターとの連携

サポーターとの連携は実はそこまで多くないものの、応援の際のトラブルや、対戦相手のサポーターとのトラブル、選手の人権を非難する応援、ブーイング等を控えるように説得することはあります。スポーツ業界で問題とされている、人種差別、侮辱行為などは、規制していくのが当然です。そのようなサポーターには入場禁止通達を行うことも珍しくありません。安心、安全なスタジアム作りを目指す各クラブは、ルールとマナーを守れないサポーターとしっかり話し合い、納得してもらうことで、良いスタジアム作りができるので、タフな業務内容の一つでもあります。

AWAYチームとの連携

対戦相手との連携も非常に重要です。試合前に対戦相手とユニフォームの色を比較し、当日の試合時にどちらが何色のユニフォームを着るのかも協議します。また、当日のバスの出入口や、AWAYチームのスタッフ控え室、関係者の受付なども事前に連携を取り合い、お互い協力しながら試合運営に向けて準備をします。以外にも、スタッフ同士の中は非常によく、ライバルチームでも、分け隔てなく接し、お互い様の意識をもって仕事をしています。

審判との連携

審判団との連携も重要です。まず審判用具は基本ホームチームが用意します。(審判用フラッグ、交代用電子版、審判服、ドリンク、タオル等)試合当日、審判の方々にも気持ちよく仕事抱けるように、事前準備をします。

試合運営(本番)

試合日の当日は、誰よりも先にスタジアムに足を運び、一日に流れを復習します。準備の段階では基本意思疎通ができているスタッフがほとんどなので、大きな問題が起きることは少ないですが、少しでも問題が発生したときは、判断を求められます。あらゆるケースを想定しながら、準備をします。

試合開始前は来場者の入場(開門)時間までに、各ブースの準備状況の確認をし、準備ができていなければ、開門時間の調整が必要になる場合もあります。

試合開始後は、常に観客の動向を観察します。基本はピッチ外中央から、全体を見渡し、状況を常に確認します。座席位置での小さいトラブルなどを発見した場合は直ぐにその近くにいるスタッフにトランシーバーを飛ばし、対応してもらいます。試合内容も気になるところですが、試合はほぼ見ていません。試合終了まで、あらゆるトラブル発生をすぐにキャッチし、改善、対策することが運営の重要な仕事です。

試合運営後の改善

試合運営後は、主にフロントスタッフの会議を行い、お客様からの質問事項や、クレームなどの改善点を共有します。運営改善のために1試合ごとに行います。こういった反省を次に生かす、PDCAサイクルを回すことは、運営の基本中の基本です。試合にお越しいただいたお客様に喜んでもらえるスタジアム作りが、運営の最大の仕事です。

AWAY帯同

運営はAWAYゲームにも帯同します。帯同する理由は、試合開始時刻の自チームへの共有や、相手チームのスターティングメンバ―の情報共有も仕事の一つです。また、AWAYにも自クラブのたくさんのサポーターが駆けつけてくれます。自クラブのサポーターがマナー違反を犯した際は、注意、警告をするのは、自クラブの運営担当なのです。対戦相手の運営担当とも連携を取りながら、問題なく試合を実施するために、AWAYにも帯同をするのです。

まとめ

運営担当に必要なスキルは、統率力、計画力、状況判断能力です。
運営担当はJリーグクラブの中でも最も重要で責任のある仕事です。試合運営は、ホームゲームを開催するクラブの”商品”でもあるので、この運営がうまくいかないと、クラブのレベルを疑われてしまい、サポーターが離れて行ってしまう要因となってしまいます。また、大きなトラブルがメディアに報道されやすいのも、試合時のトラブルが非常に多いです。しっかりとクラブを統率し、事前にしっかりと計画を練りながら、急なトラブルにもあわてず状況判断ができる人材がこの職種にマッチしていると思います。

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